マーケティングは説得でブランディングは納得、あなたにはまずどっちが必要?
今の時代マーケティングやブランディングは何かを売るときには欠かせない
ものやサービスを売るときに、それがいいものであれば自動的に売れる。そう考えている人は現代では稀でしょう。大昔の高度経済成長期の三種の神器、テレビ、冷蔵庫、洗濯機であればそうかもしれません。でも、今の時代はどうやって売っていくかということがとても大事で、むしろ、広告宣伝などの方が商品の中身より重要だったりします。
広告宣伝等はマーケティング活動と言われたり、ブランディング構築と言われたりしますよね。
つまり、このブログのテーマである書籍もまた商品ですから、そこにはマーケティング活動やブランディング構築が不可欠になってきます。
でも、このマーケティングとブランディング。販売戦略を立てる時によく聞く言葉ですが、いったいどのような違いがあるのでしょうか。
マーケティングとはお客様を説得する行為である
まず辞書的な定義から確認しておきましょう。
アメリカ・マーケティング協会American Marketing Association(AMA)によれば,マーケティングは「顧客に向けて価値を創造し,伝達し,届けるための,そして組織とそのステーク・ホルダー(利害関係者)に対してベネフィット(利益)を与えるやり方で顧客との関係を管理するための組織的機能および一連の過程」と定義される。
多少意味が取りにくいですが、要するに顧客に最終的に作り手の思いを商品の形で届ける行為ということですね。
テレビや新聞、雑誌広告よりも手軽なインターネットマーケティングですとこんな感じです。
①Webサイトを開設・運用
②SEO施策をおこなう
③ネット広告の利用
④SNSで顧客とのコミュニケーションを増やす
⑤顧客や市場の動向調査
どれも、顧客に向けて一生懸命自分をアピールしていますね。そのための手段とその手段をどうやって使ったら良いのかを追求するのがインターネットマーケティングです。
伝統的なマーケティングも、広告から市場調査、展示会や商品即売会などのイベントまで、すべて顧客に商品をアピールすることを目的としています。
ですので、製品を売っていくためにはマーケティングがあればそれでいいのではないか、と思う人も多いはずです。
では次にブランディングを考えてみましょう。
ブランディングとはお客様が納得する行為である
これもまず辞書的な定義から確認しておきましょう。
顧客や消費者にとって価値のあるブランドを構築するための活動。ブランドの特徴や競合する企業・製品との違いを明確に提示することで、顧客や消費者の関心を高め、購買を促進することを目的とする。消費者との信頼関係を深めることで、ブランドの訴求力が向上し、競合他社に対して優位に立つことができる。ブランド化。
これもややわかりにくいですが、ポイントは消費者との信頼関係を深めることというところです。
もう少し分かりやすく言えば、マーケティングは自分から積極的にありとあらゆる手段を使ってお客様を説得にかかるということです。
私のコピーライティングの師匠は若い頃の私に「右を向いている人間を左に向かせるのがコピーライティングだ」と言っていました。これなどは、古い時代の典型的なマーケティング的なコピーの書き方ですね。
これでは、信頼関係は生まれません。
今の時代は、コピーライティングはもっと進化していて、お客様が自分で「ああ、そのとおりだね。これこそ自分が求めていたものだったんだよありがとう。」と自分で納得してもらうように誘導するのが良いコピーとされています。
信頼関係があれば、極端な話なんでもよく見えてしまうということもあるでしょう。それで終わってしまったら単なる詐欺ですが、信頼関係に基づいた絆があれば自然と商品の良さは納得してもらいやすくなりますよね。
この信頼関係に基づいたお客様自らの納得、これがブランディングなのです。
まとめ
自分からお客様を追い求め、捕まえたら、自分のことをアピールしまくる。これが悪いマーケティングです。
そうではなくて、現代の商品販売でいちばん重要なのは、お客様と自然と接触をして信頼関係を作り、その後お客様自らが納得して商品を選んでくれるということです。
この信頼関係が構築できた状態がつまりブランディングされた状態です。
分かりやすく言えば「〇〇で分からなかったら〇〇さんに聞け」という暗黙の信頼関係が出来上がっていることだと言えるでしょう。
マーケティングが一切いらないわけではありません。でも順番はブランディングが最初です。そうでないとすべての販売努力が空回りするだけになってしまいますので要注意です。
ぜひ、商品を売り込む前に自分のブランディングを確立しましょう。